ドクターヘリとは
ドクターヘリとは、救命救急センターの医師及び看護師が搭乗して救急現場等に出動し、傷病者の治療を行いながら医療機関に速やかに搬送することで、救命率の向上及び後遺症の軽減を図ることを目的として運用されるヘリコプターのことです。
平成17年7月より浦添総合病院がU-PITSとして運航しておりました救急ヘリ搬送システムが、平成20年12月1日より、全国14道府県15機目のドクターヘリとして運航を開始することになりました。
医療資機材



・薬品 | ・除細動器付心電図モニター |
・医療器具 | ・携帯型超音波診断装置 |
・酸素ボンベ | ・輸液ポンプ |
・人工呼吸器 | ・薬液微量注入器 |
・吸引機 |
運航範囲
片道の飛行時間約30分以内が主な運航範囲となっています。
(1) | 沖縄本島周辺離島:久米島、粟国島、渡名喜島、座間味島、 渡嘉敷島、阿嘉島、伊是名島、伊平屋島、津堅島、久高島、等 |
(2) | 本島内の遠隔地:国頭地区、本部、金武、伊計島、等 |
(3) | 鹿児島県南部離島:与論、沖永良部、徳之島(鹿児島県との協定に基づいて運航) |
※南北大東島や宮古・八重山諸島は航続距離の問題で対象外としています。
浦添ヘリ発進基地

ヘリパッド
格納庫
運航管理事務所
医師・看護師待機所
燃料庫
駐車場
U-PITSからドクターヘリへ
平成17年 | 7月 | U-PITSヘリ搬送システム創設 | |
使用機体:ベル206L-3 発進基地:那覇空港 | |||
8月 | 第1回目の搬送実施 | ||
12月 | フライトナースの搭乗開始 | ||
平成18年 | 2月 | ヒラタ学園EC-135による読谷試験的運用実施 | |
4月 | 土日祝日も要請対応開始 | ||
本島北部国頭地区への要請対応開始 | |||
7月 | 現運航会社ヒラタ学園と正式契約 | ||
使用機体:AS350 発進基地:読谷仮基地 | |||
9月 | フライトナースの読谷仮基地常駐開始 | ||
12月 | 読谷仮基地にヘリパッド完成 | ||
実搬送150件達成 | |||
平成19年 | 3月 | 読谷発進基地完成(格納庫・運航管理事務所・燃料庫・待機所等) | |
4月 | 医療専用機EC-135を導入 | ||
フライトドクターの読谷発進基地常駐開始 | |||
8月 | 浦添港川ヘリポート完成 | ||
9月 | 実搬送300件達成 | ||
平成20年 | 5月 | 実搬送500件達成 | |
11月 | 実搬送700件達成 | ||
11月 | 29日 | ドクターヘリ運航開始式、実施 | |
平成20年 | 12月 | 1日 | ドクターヘリ運航開始 |
《U-PITSヘリ搬送実績》
期間 | 平成17年8月~平成20年11月30日時点 | |
総要請件数 | 751件 | |
実搬送件数 | 703件(705人) | |
キャンセル | 10件 | |
不出動 | 38件 | |
そ の 他 |
9件 | |
(患者搬送に同乗してきた 離島医師を島に送り届ける出動) |
(4件) | |
(捜索依頼) | (5件) |
*平成20年12月1日より、ドクターヘリ要請基準に基づいて運航しています。
搬送実績
【2020年4月~2021年3月】
月 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 計 |
離島診療所等からの 要請で当院への搬送 |
5 | 4 | 3 | 12 | 5 | 5 | 4 | 6 | 6 | 44 | |||
離島診療所等からの 要請で他院への搬送 |
10 | 7 | 8 | 17 | 13 | 11 | 19 | 10 | 7 | 95 | |||
消防等からの要請で 当院への搬送 |
2 | 3 | 2 | 0 | 1 | 2 | 3 | 2 | 2 | 15 | |||
消防等からの要請で 他院への搬送 |
6 | 6 | 9 | 18 | 14 | 14 | 8 | 11 | 5 | 86 | |||
月別計 | 23 | 20 | 22 | 47 | 33 | 32 | 34 | 29 | 0 | 0 | 0 | 0 | 240 |
沖縄県ドクターヘリ運航要領
要請の流れ
■ 医療機関・消防機関・行政組織などからの要請により出動します。
■ 運航要請対応時間は 午前9時~午後5時 までで、夜間は安全上の理由により運航していません。
■ ヘリ運航に関する患者さんの費用負担はありません。
(ドクターヘリでの搬送そのものは無料ですが、現場や機内で行った治療については、医療保険の範囲内で医療費を負担していただくことになります。)
2.運航の流れ
(1) 要請元の離島診療所や消防より、読谷基地のホットラインへ要請が入る。
(2) 医師・看護師を乗せたヘリが基地より要請元に向け出動。
(3) 現地で患者の病態を確認し、必要処置を施行後にヘリ収容し、離陸。
(4) 浦添港川ヘリポートや他の本島内のヘリポートに着陸(病態などからフライトドクターが判断して搬送先病院を選定し、直近のヘリポートに着陸)。
(5) ヘリポートで待ち受けている消防救急車や病院救急車により搬送先病院へ患者を搬送。
(6) フライトドクター・フライトナースはヘリと共に読谷基地へ帰投し、次の要請に備える。
【出動までの流れ】
ホットラインが鳴り、運航管理士が要請元等を確認
ドクター同士で話し、患者情報等を確認 運航スタッフはヘリの離陸準備
EC-135型(使用ヘリ)紹介
・ 日本においてもドクターヘリとして多く用いられている
・ 観音開きの後部ドア、テールローターに安全性、騒音値に関しても、救急ヘリに適した特性をもつ新鋭機
機体後部から、脚付きストレッチャーにて患者収容。
公式サイト

沖縄県ドクターヘリ公式ブログ
~南の島々から命の地域格差をなくしたい~
http://drhekiokinawa1.ti-da.net/