乳がん検診と精密検査の重要性

副院長・乳腺センター長  藏下 要 


 

 

現在、日本人女性の 9 人に 1 人が乳がんを発症するといわれています。乳がんは進行度によって 8 段階のステージ ( 病期 ) に分けられ、早期がんといわれるステージ0期、Ⅰ期の段階で発見されて適切な治療が行われればほぼ完治します。乳がんの発見契機として、何らかの自覚症状で見つかる場合(自己発見例)と乳がん検診を行って初めて発見される場合(検診発見例)があります。自己発見例においてステージ 0 期、Ⅰ期である頻度が 43% であるのに対し、検診発見例においては 80%となっています。検診では早期発見できる頻度が約 2 倍高いということになります。乳がんを「怖い病気」にしないためにもぜひ検診を受けてもらいたいと思います。