大腸がん検診と精密検査の重要性

下部消化管外科部長 佐村 博範  


 

 便潜血検査は便に血が混じっているのを見つける検査です。見えるところで出血していると怖いですよね。止めますよね。便の色が変わらない程度の出血も怖くないですか? がんは進行するまで症状が出ないのが1番の特徴です。症状(腹部膨満や便通異常など)が出るまで進むと手術成績も悪く約半分の方は助けることができません。沖縄県の検診受診率は35.6%と低く、内視鏡検査(陽性例の6 割は治療が必要な病変が見つかる)は 56.6%しか検査を受けていません。痔があってもがんになります。コロナ禍でも当院を受診される大腸がん患者数、手術件数は減少しておりません。むしろ進行した症例が増えています。