呼吸器外科領域/食道外科領域を中心に診療しております。
呼吸器外科領域では、肺癌や縦隔腫瘍をはじめとする悪性腫瘍に対する手術治療、化学療法、遺伝子診断を基にした分子標的治療、免疫治療を行っています。その他、気胸、膿胸などの良性疾患に対する治療も行っています。
食道領域では、食道癌に対する手術・化学療法・放射線治療を組み合わせた集学的な治療を行っています。肺癌、食道癌ともに完全鏡視下でリンパ節郭清や、再建まで行っております。
軟性鏡、硬性鏡を用いた気道へのインターベンションも積極的に行っています。
肺癌の進行度や遺伝子ステータス、併存疾患にあわせた治療を行います。
早期食道癌に対する低侵襲手術(鏡視下手術)と進行食道癌に対する集学的加療を行っています。
肺癌の標準的な術式である肺葉切除+縦隔リンパ節郭清を完全胸腔鏡下に行ったの後の写真です。大開胸手術では30-40cm程度の皮膚切開を行うこともありましたが、胸腔鏡下の手術では側胸部に最大3-4cm程度の切開創から手術を行うことが可能となりました。
食道癌の標準的な術式である食道亜全摘+頸胸腹部3領域郭清を鏡視下手術で行った後の写真です。胸部操作では最大3-4cm程度の切開創から、腹部操作では腹部正中に7cm程度の切開創から手術を行うことが可能となりました。
肺癌、食道癌に対する完全鏡視下手術(cVATS)の手術精度の向上と業務の効率化を目的に2012年度より胸部外科手術専任医療チーム(TeamVATS)を発足致しました。呼吸器外科医に加え肺癌、食道癌の手術治療に関わる医療スタッフから有志を募り活動しています。呼吸器外科・内科医、手術看護師、放射線技師などの多職種のチームスタッフと共に毎週呼吸器カンファレンスを開催しており、3DCTでの術前シミュレーション、手術ビデオでの術後症例検討などを積極的に行いチームとしての診療水準の向上を目指しております。今後は麻酔科医、病棟看護師、理学療法士、臨床工学技士などとも連携し、入院から手術治療、退院までのより良い診療を地域の患者様に提供していきたいと考えております。
呼吸器・食道外科 谷口春樹
Team VATSは呼吸器外科・内科医、手術看護師、放射線技師など多職種のチームスタッフから構成されています。患者様に全国水準の質の高い医療を、迅速に安全に提供できるよう研鑽しています。
当院呼吸器外科では肺癌、その他呼吸器疾患のため手術を受けられる患者様に対して、放射線技師の協力のもと肺血管、気管支の3D画像の構成を行っています。肺血管や気管支は分岐バリエーションが多く、呼吸器外科の手術では肺血管、気管支の処理が重要となっています。3D画像を用いて術前にそれら細部の構造を認識しシミュレーションを行い、手術中のナビゲーションとすることで迅速で安全な治療を提供することができています。
術前3DCT検査で肺静脈の分岐異常(○印)を認めた症例です。胸腔鏡下手術では主にTVモニター画像の情報をもとに手術を行うため、開胸手術と比較して肺血管の分岐形態の把握がより重要となっています。【VATSスプリングセミナー”V2が下肺静脈に流入する肺静脈走行異常を認めた右上葉肺癌患者に対して胸腔鏡下肺葉切除を施行した1例(谷口春樹)”より抜粋】
氏名 | 卒業年 | 専門分野 | 学会専門医・他 |
梶浦 耕一郎 呼吸器センター長 呼吸器外科部長 |
2002年 | 呼吸器外科 | 徳島大学医学博士 日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医 日本呼吸器学会 呼吸器専門医・指導医 日本外科学会 外科専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医・指導医 日本がん治療認定機構 認定医 肺がんCT検診認定機構(医師部会) 肺がんCT検診認定医師 ICD(インフェクションコントロールドクター) |
谷口 春樹 呼吸器外科食道外科部長 |
2008年 | 呼吸器外科 食道胃外科 |
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医 日本外科学会 外科専門医 |