肝がん検診と精密検査の重要性

副院長・肝臓内科部長  仲吉 朝邦 


 

 

肝臓病は慢性肝炎、肝硬変と進行し肝臓がんを発症しますが、進行しても無症状であることがよくあります。
 検診では肝機能、腹部超音波、B型・C型肝炎ウイルス、腫瘍マーカー等の検査がよく行われます。超音波では腫瘍を画像で捉え、腫瘍マーカーはがんに反応して高い値を示します。異常が指摘された場合は精密検査が必要です。CT や MRI 検査を行い肝臓がんがあるかを調べます。肝機能異常が指摘された場合は、障害の程度と慢性肝炎や肝硬変への進行がないかを血液検査やエコー、CT、MRI 検査等で調べます。肝炎ウイルスマーカー陽性では実際にウイルスに感染しているか、慢性肝炎や肝硬変に進行していないかを調べる必要があります。